用語集
その他
カシミヤの事  獣毛-① 2011.12.04
軽くてあたたか、上品な光沢と肌触りそしてぬめりのある感触でカシミヤはオーダーメードのジャケット、コート素材として第一級の地位を確立しています。
インドのカシミール地方などで取れる“カシミヤ山羊”の毛です。
寒暖の厳しい山岳地の為全身は剛毛に覆われその剛毛の下の産毛を加工したものでアパレルで使用するのはこの産毛です。
一頭の山羊から150~250gという僅かの量で通常セーター1着分のカシミヤ原料は4頭分、コート1着では30頭分のカシミヤの産毛が必要とのことです、高価な訳ですね。
しかし識別方法の難しさから羊毛などを混ぜる偽装が後を絶たず流通量は生産量の4倍といわれています。 100%カシミヤと表示したお手軽カシミヤがあるのもうなづけます。良心的なカシミヤ素材を選びたいですね。
神戸洋服でも冬のジャケット・コート・ハーフコートはカシミヤをお勧めしています。カシミヤ5%入りから100%カシミヤまで
ビキューナの事 獣毛ー②
ビュキューナは、南米アンデス山脈の高地に住むらくだ科の動物の毛から採取されます。感触、光沢、暖かさ、風合いなどにおいてすぐれ、カシミヤをはるかにしのぐ獣毛の最高位に君臨します。
乱獲され一時は絶滅が危惧されるまで減少しましたがその後回復し
ワシントン条約(CITES)の管理下で流通・販売が許可されています。
エルメネジルド・ゼニアもこの取引に深く関わっています。写真ゼニアより。
神戸洋服も参加している毎秋の大阪駅前阪急グランドビルでのオーダースーツおあつらえ会場には400万円と言ったビキュナのコート用生地が展示されます。
モヘアーの事 獣毛ー③
モヘアーとはアンゴラ山羊の毛でトルコが原産です。
特徴として吸湿性はコットンより高く、湿度変化を最小限におさえ外気温度を直接伝えない為、爽快な着用感が得られます。
絹のようなつやがあり神戸洋服でも合夏用にモヘアー糸を多く使った生地でお仕立てさせて頂いています。
モヘアはウールにくらべると繊維自体がややかたい為、
磨耗の面で少し弱いところと、しわになり易い面とがあります。
ひつじの事ー獣毛④
羊は世界で約3000種のとの事です。
中でもメリノ種は白く、細く、かつ捲縮(けんしゅく・繊維がちじれている事)が多く、長くて丈夫でしなやかな糸を産出し、羊の代名詞的存在であり現在、世界各地に広く分布しています
中でもオーストラリアの気候風土、環境によく適応できるよう改良されたオーストラリア・メリノ(写真)はひつじ界のトップに君臨しています。
ファイン・メリノ 18~19ミクロン
ミドル・メリノ 20~22ミクロン
ストロング・メリノ 20~22ミクロン
ミンクの事 獣毛ー⑤
ミンクの毛皮はご存知の通り高級婦人用コートなどに利用され、コート1着に30頭以上のミンクの毛皮が使われるようです。
メンズスーツにミンクが使われることはほとんどありません。
日本では、1928年ごろから北海道で養殖されています。逃げ出した個体が野生化しタンチョウのひなを捕食したり、在来種のイタチ類を駆逐するといった生態系への悪影響が懸念されており、外来生物法によって特定外来生物に指定されているようです。
よそおいに付いて
清楚なよそおいは最良の紹介状 (シェークスピア)
装いは今日会う方への思いやり (シェークスピア)
TPOについて
【時・所・場合】
「ヨーロッパの高級レストランで柱の陰に案内されたら、それは貴方が東洋人だからではない。その時のあなたの装いが場違いだったからだ。」とは、川渕先生の話です。(店長)